【養殖者には邪魔ですが釣り人には大事なエサとなります】
梅雨も明け、
夏の暑さが日々増して来ました。
舞鶴は吉田の入り江に設置している筏があります。
約10m*6m幅の筏を浮かすために、
発砲スチロールのフロートを11個を均等に配置しています。
管理している筏の数は5基ですから、
合計で55個のフロートがあります。
毎年の事ながら、
梅雨時期から初夏に向けて、
フロート全てにムラサキ貝が付着します。
呼び名は色々存在しており、
「ムール貝」「シュウリ貝」「ニタリ貝」「カラス貝」「ムラサキ貝」ですが、
この地区では単純に「イガイ」と呼んでいます。
この時期は、
小さい割には数が無数に付着しています。
小さいこの時期に掃除をしておかないと、
冬場には大きく育ち、異常な固まりの集団となってしまいます。
6月から休みの合間に筏に出向き、
午前中に1基の筏のフロートを掃除する日程を組みながら、
この筏で最後のフロート掃除となりました。
ムラサキ貝の掃除は、
魚にとっては餌を撒いている訳ですから、
無数の小アジが群がって来ます。
休憩しながらですが、
11個のフロート全ての掃除が出来ました。
お隣の筏では、
釣り客の方が穂先に集中されています。
その横では、
国丸渡船さんが、
岩牡蠣の掃除をされています。
実は関東のある方から、
「近場でいつも釣りに出向く場所があります。」
「今年はカラス貝が全滅しています。」
「舞鶴から送って頂けないでしょうか?」
上記の内容をメールで頂きました。
もちろん、この様なご依頼は初めての事です。
当初は、関西の方だと勝手に思いこみ、
「土曜日か日曜日に舞鶴まで来て頂いたら必要な量を好きなだけどうぞ!」
と連絡したのですが、
後から、関東の方だと知り、距離的に無理だと判断しました。
やはり運送が一番良いので、
発砲スチロールの箱に詰めて送る予定にしましたが、
現在の大きさが餌に対応するには小さすぎる事から断念して頂きました。
ムラサキ貝は、
養殖の漁業者にとっては厄介で邪魔な存在です。
ですが、
釣り客の方からすれば、
お金を払ってでも確保したい大事な餌となるのですね。
地区の船頭さんの筏ならば、
通年を通して餌用に掃除をしないで管理されています。
釣りの餌として勝手に採って頂けるので掃除する手間が省けて助かりますね。