【今年は試験的に宮津の海洋センターで岩牡蠣の種付けを実施しました】
今年の夏は猛暑が続きました。
吉田の筏では岩牡蠣の育成をしています。
昨年までは海洋センターに軽トラで出向き、
岩牡蠣の種を引き取り、吉田の筏に吊していました。
昨年だけは何故か育ちが良くありませんでした。
対策として、今年は試験的に、
宮津の海洋センターで岩牡蠣の種付けを実施する事になりました。
作業日は9月6日でした。
写真裏手が海洋センターとなり、
猛暑日が続いている事もあり作業場所には、
ブルーシートを貼って頂きました。
一度に全ての関係者が集まると大人数になります。
この日は、
吉田地区の関係者が作業する日になりました。
ブルーシートのお陰で熱くなく作業がスムーズに進みました。
海洋センターの方曰く、
ブルーシートは人間の作業者向けもありますが、
岩牡蠣の種を暑さから回避する目的も兼ねています。
作業場所は、
海洋センターから約100m程度沖の海の上です。
木材で組んだ筏とは異なり、
コンクリートを敷き詰めた広い施設です。
もちろん海の上ですからフロートが底に取り付けてあります。
何と言ってもスゴイのは、
重量があるので多少の波や風があっても地上に居るかの様に安定しています。
酔われる方でも大丈夫では無いでしょうか?
作業場所には、
海水を汲み上げるポンプが設置してあります。
気温が高いので岩牡蠣の種が弱らないように海水をかけ流しています。
サスガ!
立派な設備が整っています。
作業中は塩気があり、
デジカメを気軽に持つ事が出来ませんので、
休息ついでに写真を撮る事にしました。
作業は、
ホタテの殻に付着した岩牡蠣の種を育成ロープに固定します。
固定と言うよりか、
ロープの中に編み込むと言う方が適切です。
昨年は海水温度の影響か、何か?・・・
原因は不明ですが、岩牡蠣の種が沢山死亡しました。
今回はその対策として、
種付け後の約1ケ月の期間を、
宮津湾の海洋センターで様子を見る事になりました。
岩牡蠣の種は約1ケ月ほど海洋センターで養生させます。
海洋センターにおいては、
種が付いているホタテの殻は1本のロープに25枚重ねてあります。
ホタテの殻を1枚、1枚、バラして、
育成する本付けのロープ1本に間隔を空け、
4個から5個程度編み込んで行く必要があります。
逆にこの時期には、
重ねた状態で吊しておいても種が死亡してしまいます。
少し大きくなるまでが、
一番不安な要素があり特に気になる時期となります。
施設の規模で目を見張ったのは、
海洋センターでは海上の作業場まで軽トラックで搬入する事が出来ます。
この日は職員の方が、
トリ貝の引き渡しの準備作業だと思いますが、
バギー車に乗り移動されていました。
バギー車であれば、
海上施設の先端まで乗り入れ可能な通路の幅があります。
軽トラであれば、
海上施設の入口付近まで乗り入れる事が出来ます。
海上の設備には、
海水を汲み上げる循環ポンプも要所、要所に設置してあります。
海上の通路や、
フェンス、作業場、等々の接続や枠は、
すべてステンレスが使用されています。
やはり設備にはしっかり費用が掛かっていますね。
10月になりましたら、
種付きの育成ロープを引き取りに来て、
吉田の湾内にある筏に吊す予定となっています。
今年育てる岩牡蠣の出荷は3年先の2013年になります。
種の付きも非常に良いので、
この時期に死亡しなければ例年より多くの岩牡蠣が育ちそうです。